神坂一 『スレイヤーズ 13巻 降魔への道標』

もしかしてスレイヤーズってかなりメギド72なんですか…???
順番的にはメギドがスレイヤーズ系なんだろうけど…。

 

ジェイドくんマジか〜……!!!😭
あんなに真面目で真っ当で良い若者だったのに、まさか父親と同じくこんなムゴい目に遭うなんて悲劇にも程があるでしょ。
土にすら還れないとかひどすぎ!!

いやこれスレイヤーズもしかしてめちゃくちゃ防御の構えを取る必要がある小説だな…???ゲスト登場巻で生存達成したからといって油断するべきじゃなかった。

シェーラもあれで本当に死んじゃったわけだし、死ぬまで囮役こなしてたにもかかわらず上司には負の感情まで餌にされちゃったりするところなんか普通に可哀想だった。
やっぱ魔族ろくなもんじゃないね。

でも覇王の残忍さとか価値観の相違をここまでやられると、自分の名前の一部をゼロスに与えた獣王がどんな奴なのか逆にすごい気になってくるな。
獣王は覇王と違って適当に名前与えたわけじゃないってことでしょ?しかも腹心を一体しか作らなかったという話の特異さも際立ってくる。
ゼラス=メタリオムは家電にも名前つけるタイプなのかも(???)

マイアスくんが生き延びてくれたことは良かったし、生き延びたアルス元将軍の活躍も良かった。

アルス元将軍、ウェルズが幼い頃から剣の指南役だったとかいう話を踏まえると、前巻で言ってた「敬愛」にもまた別の意味が乗ってきて、ある意味父親的な目線もあったんだろうな…と思えるので、魔族のせいで酷い目に遭い続けていることのやるせなさや可哀想さが増すという。
昔の王様ともども「コロ…シテ…」してるんだよね?

ひ、ひどい…!!メギドで食べたような味!!!!
そっちがその気なら、最悪ルークとミリーナのことも諦めようと思う(そんな…)

ゲストキャラクターのムゴいまでの儚さを思うと、初期に出てきたランツとかって実は幸運値めっちゃ高かったのでは…???てなるね。
なんだったんだあいつ…。

 

でも長老キャラクターだし、次出てきたら死ぬんじゃないかと勝手に心配してたミルガズィアさんが生存したのでひとまず良かった。
ていうかミルガズィアさんむちゃくちゃ強いんだね!?それはそう。でも想像以上っていうかレベルが違って圧倒的だったし大活躍だった。

クレアバイブルを参照してエルフと共同開発した武具なんていかにもファンタジーRPGってかんじでワクワクしちゃった。
使い手に要求される魔力が人外レベルなこと含めて種族別専用アイテムってかんじ。

しかしミルガズィアさんの格が上がると自動的にゼロスの格も上がっていくので、つられてリナの格も上がっていくの無駄のないシステムですごいな。

「何かを変える力は無くなってしまったかもしれん――
人間よ、お前はそう言ったが、それは違うぞ。
現にお前は、何かを変えるため――現在よりも未来をより良いものにしたいと思い、我等に力を貸してくれた。
それこそが――
お前の…………お前たちの中に、いまだ未来を紡ぐための力が在る、単なる道具にはなり果ててはいない、ということの証明だ」

112ページより引用

上司の言いなりになるしか出来ず城に籠もって腐っていた兵士達のくだり、どれもすごい良かったんだけど、中でもミルガズィアさんのここらへんのセリフめっちゃ良かったですね。

一人ひとりが魔族に太刀打ちできるような強さは無いけど、そんな兵士達が援護してくれたおかげでガウリイの圧倒的に不利な戦況を覆すことができたのとか超熱くて良かった。
スレイヤーズ、こういう理性的で地に足のついた泥臭さが大きな魅力のひとつだと思う。

それはそれとして、聞き込みの時にミルガズィアさんのギャグで相手(自分たちにも)に絶望的なまでのダメージを与えるの面白すぎてズルい。
何言ったんだろう!?エルフのメンフィスには大ウケだったけど、やっぱ価値観とか人間とは結構違うのかな。
それとも個人差の問題?

でもルークに調査協力を要請する際にミリーナの安全を餌にしたりとちょっと人間ぽさもあるのでびっくりした。
ゼロスに怯えていたり、竜って身内とか同胞をものすごく大切に思ってるからこそこういう交渉もできたのかな。

『……いかな竜とはいえど、今のをあっさりはねのけるとは……!』
「我等とて、いつまでも変わらぬ存在ではない。
命あるものは、お主らと違い、変化を受け入れ、進歩する力を持っている。
お主らの力を知っておれば、それに抗する力を編み出すのも必然。
それだけのことだ」

36ページより引用

ドワーフに対する気遣いもだけど、全体的に命に対する敬意が見て取れてやっぱすごくそういうとこ好きだな〜。

7巻に出てきた竜族のエネルギー事情(竜の巨体を維持するのに必要な量を物理的に摂っていたら食料資源なんてあっという間に尽きるみたいな話)が面白かったので今回もあれだけ活躍しておきながらお水だけ飲んでてなるほどですね〜!?だった。燃費が良すぎ。
魔力も桁外れだし、竜もやっぱり魔族のように精神体に近い生き物だったりするのだろうか。

ミルガズィアさん、義手を使った戦法もズルじゃん!てなって面白かった。本人が義手であることを忘れがちなとこもおちゃめなおじいちゃんで(?)可愛かった。

 

メンフィスは単体登場でこのキャラだったら結構キツいキャラクターだな〜とか思ったかもしれないけど、ミルガズィアおじさまがいちいち台無しのフォローを入れてくれたおかげで最初から可愛くて良かった。
偽名でチェックインした宿屋壊したり結構ヤバい奴なところが良い。

照れ屋さん、今だとツンデレみたいなかんじなのかもしれないけど、昔から家族ぐるみでお付き合いのあるおじさまが側で空気読まずにゴチャゴチャ言ってくるせいでテンプレ的なツンデレとはまた違った味わいになってる。
面白いけど、辱めを受けているな〜と思うので気の毒ではある。

メンフィスが尊敬して憧れてる人間の女魔道士ってすぺしゃるの表紙にいた露出度ヤバい服の人なのかな。

心の折れかけている当人を侮辱するように発破かけたところで効果が見込めないので、相手が尊敬している人物を引き合いに出すリナも生きとし生けるものの誇りとか尊厳を理解した上で目の前のメフィを認めていることがきちんと伝わってきてよかったな。

白い巨人の正体はメンフィスの纏った鎧ゼナファだったわけだけど、ガウリイが前巻で白い巨人を見たことある気がするって言ってたのはザナッファーを指してのことだったのかな。

 

精神世界の本体と現場の端末をゼナファで遮断してからみんなで一斉にグラウシェラーの一部をボコるのも面白かった。

「水滴で石を砕く」(一発逆転できる超強力なものも出てはくるけど)スレイヤーズって実はずっとこれをやっている気がする。

ガウリイの剣をさばきつつ、はじめて、グラウシェラーのことばの中に、わずかに驚きの色が混じった。
──そう。そうだった。
そのバカさかげん、ひらきなおりこそが、今のあたしたちには必要なものだった。
──負けるつもりで戦えば、勝てる確率もゼロになる。たとえ勝利の確率が低くても、必ず勝つつもりで戦うっ!
かつてそう言ったのは、ほかでもない、このあたしだったのだ。
思い出したよ。ガウリイ。

192ページより引用

勝つつもりで勝つ、勝てる見込みのない戦いに命を賭して挑もうとした男たちに向けた1巻のリナのセリフかな…?

一緒に旅をして長い時間を共有することでお互いの価値観や考え方に影響を与え合っているの、めちゃくちゃ良いな〜と思う。
特にそれがポジティブなかんじに作用してると勝手に嬉しくなるね。

 

「──ま、いーか」
言ってガウリイは左手で、あたしの頭を、くしゃっ、となでる。
「……へ……? いい、って何が……?」
「お前さんといっしょに旅をするのに、別に理由なんかいらないだろ。
ま、気の向くままの旅、ってことでいーんじゃねーか?」

219ページより引用

なので、ガウリイの謎魔力剣の正体もわかって、光の剣の代わりを探す旅は終わったけど、とうとう建前をかなぐり捨てても関係が続いていくらしいリナとガウリイのふたり旅が始まったのは嬉しいですね😙🎉

謎の剣は斬妖剣(ブラストソード)とかいう伝説の剣だったそうだけど、自動辻斬り装置みたいな剣てもはや妖刀じゃん!妖刀もあるんだこの世界。
そういえばミルガズィアさんが自分の血で紋様とか書いてくれたのもよかったな。

ていうか報酬に実家の庭で採れた(?)オリハルコンまでくれて、ミルガズィアさんマジでちゃんとしてるしズルすぎるよ〜〜〜!好き〜〜〜!
ガウリイから「でっかいトカゲ」呼ばわりされたり「山に帰るんだな」とか言われてケモノ扱いされるのを嫌がるのもチャーミングでズルい。

 

色んなこと知らないガウリイの失言にいちいち謝るリナも面白かったし、かと思えば価値を知らないガウリイの貰ったオリハルコンを10日分のご飯代とトレードしようとするの最悪搾取仕草で笑った。

そういえばシャブラニグドゥを倒してからもう2年も経っているんですね。リナも17歳になってるのかな。
世界観とかがちょっとわかってくると、1巻のあれってマジでいくつもの幸運が偶然重なった心底どうかしてる倒し方だったんだなということが理解できてくるので奥が深い。
シャブラニグドゥを倒した方法を聞いたミルガズィアさんとメンフィスのパニクり方も面白くて笑った。

リナたちの冒険、本当に人間としてはやることなすことが規格外なんだな…。そりゃ一般人には信じてもらえないよな…。

 

ディルス王国乗っ取りは多分まあなんとかなったけど、魔族の目的はわかったようなわからないようなままで終わってしまった。
結局、降魔への道標ってなんだったんだろう?

二部は15巻までだと教えてもらったのであとちょっとだな〜。
早く読みたいような、ここまで来ると読み終わるのが勿体ないような、複雑な心境になってきた。

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