関連:スレイヤーズ関連リンク集
「……ずるいわよ……ガウリイ……」
187ページより引用
私もそう思いました。
14巻でミリーナがあっさり…というかショボくてくだらない愚かさの積み重ねで死んじゃったことが結構ショックだったんだけど、15巻を読んで「これがやりたかったのか…」というのがよくわかった。
ミリーナはいわゆる『冷蔵庫の女』だったんだな〜…と思うと死に方がどうあれ、真面目にしんどいものがある。
これだから昔のSF作品はよぉ……!!!泣(スレイヤーズのことかなりSFだと思ってる読者)
しかし二部、全体を通して見ると構成がすごく巧みで面白かった。
ミリーナを失ったルークを見て、まんまとハルシフォムとルビアを思い出していたところにもってきてのルビア再登場だったので、ここは作者の手のひらの上!?ておののいちゃった。
温室のシーン、はしゃぐリナとガウリイが可愛すぎて面白かった。
表紙にいたので出てくるのかな?とは思ったけどゼロスちょっと美味しすぎるよ〜。ズル〜い!
中立とかいってブラドゥ牽制したりリナ達に加勢するのも大概だったけど、以前リナに借りたお金(銅貨2枚)のこときちんと覚えてるのとか真面目&チャーミングにも程がある。
ミルガズィアさんにまで「パシリ魔族」呼ばわりされるし、温室も直してくれるしあざとい!!コイツあざといですよ!!!
いいんですか!?こんなことが許されるのか…?こんなの大人気キャラクターになっちゃうでしょ。ズルいな〜本当にズルい…。
きみは立派なコウモリ野郎になれ……!(だいぶなってる)
最凶不運都市サイラーグの入り口で受付やってた魔族のどっちが獣王なんだろう。
なんとなくゼロスに似てる(?)なら黒髪のほうだけど、家電に名前をつけそうなのは金髪のほうなんだよな…(???)
でも別に魔王と腹心が似てるとかいう話は無かったきもするし、黒髪のほうも家電に名前つけそうと言われればつけそうな気もする🤔
(※金髪の方が獣王だと教えてもらいました!ライオンさんなのかな)
魔王陣営が2つに割れてたせいでよくわからないところもちょっとあった。
リナのドッペルゲンガーってこの人たち?
もうちょっと見せ場あったら良かったのに。まあ無いから無事にエンドマーク付けられたんですが…。
シェーラの最期の笑みに囮役成功以外にもまだ理由あったの面白かった。
そうなんだよ、ドゥールゴーファをルークが手にした瞬間だったんだよねあれ!!?すっかり騙されたけど、言われてみれば確かにそうだったのでこういう騙され方は気持ちが良い。
シェーラ、アイツいったいなんだったんだ…可哀想な奴だったな……とか思って勝手に同情してたけど魔族的には大金星だったんだな〜。
『降魔への道標』もめちゃくちゃそのままだったし、いや二部本当に面白いな…構成が見事だ……。
しかしまさかシャブラニグドゥの欠片のひとつがルークだとは思いもよらなかったのでそこも普通にびっくりした。
前にミルガズィアさんが、もしかしたらリナがそうなのカモ!🐲みたいな話をしてて、あれが伏線だったんだな〜と思えば唐突さとかもそんなに無いし。
ミリーナの赤毛嫌いまで伏線になってるとは思わないじゃん。
えー!?ていうかルーク、健気すぎるな…。
憎悪と復讐心に飲まれたところも、それに抗うためにフルネームすら知らないリナとガウリイに助けを求めていたところも切実な苦しみと祈りが伝わってきて、可愛げがありすぎる。
あんな目に遭ってもルークに「ヒトを嫌いにならないでくれ」と告げて亡くなったミリーナは最後まで優しくて理性的かつ善良すぎる奴だったけど、それでルークが死ぬほど苦しむこともわかっていただろうし、でも少しでも自分の死がルークにとっての呪いにならないよう心配してたんだろうな…。
ミリーナを失ったルークの心情も行動もこれ以上ないくらい人間くさくて本当にやるせない。
だって魔族は基本的に敵討ちとかしないんでしょ。
ルークを『人間』たらしめていたのはミリーナの存在だったかもしれないけど、ミリーナの遺言に背いてどうしようもなく世界を憎悪していたのに、審判を信頼できる友人(知人)に任せたのはやっぱりルークという人間の最後の選択だったんだろうな。
ルークの中の魔王を目覚めさせるために魔族はあちこちで色々やってたけど、決定打は愚かな人間によるものだったというのが、ヒトは愚かレベルが高くて酷い。
シャブラニグドゥ(ルーク)戦、太刀筋とか戦い方の癖からガウリイに正体がバレるのも親しさの証左ってかんじの残酷さで良かったな(良いとは…)
リナとガウリイの連携戦闘も2年以上一緒に旅してて色んなことがあったもんな〜と思えてしみじみ良かった。
タイムリミット付きの最終戦、タリスマンの魔血玉を噛み砕いてバフ特盛状態で繰り出すラグナブレード二刀戦法がむちゃくちゃ熱くて格好良かったし、シリーズ通して『黒魔術を使う際には魔王の力を借りる必要がある』設定が際立って面白かっただけに、最後のドラグスレイブが決まったのは「シャブラニグドゥ自身が滅びを望んでいたから」という決着のつけかたがあまりにもあまりにも悲しくて美しすぎる。
北のシャブラニグドゥさんのこと考えると気の毒でちょっとウケました。
魔族に情けかける必要一切無し。
――それにな――
オレはお前さんの保護者、だからな。
お前さんの未来を、運なんぞにまかせるわけにはいかないんだよ。
だから――
オレの手で、なんとかできる今のうちに――
なんとかする。
――つらいのなら、リナ、お前は手を出すな。
オレ一人でも――やる」
きっぱりと。
言ってガウリイは、その目をルークの方へと向ける。
まなざしの奥に、強い意志の光を宿して。187ページより引用
ずっとガウリイこいつズルすぎるよ助けてくれ〜!!!とか言いながら読んでたけど、とうとうリナさんからも「ズルい」と言われたので本当にそれ!!!!!!!って大興奮しちゃった。
最後、リナの実家(ブドウの名産地・ゼフィーリア)へ行こうと言うガウリイもこれ以上無いほどズルなんだよな…。
大変な思いをしたリナを労うという意味でも、リナの故郷に行きたいと考えているのでも、ブドウが食べたいとしか思ってないんだとしても、何もかもがズルい。
「ガウリイはもしかして全部わかってやってるんじゃないか?」とリナが思い至るのも結構踏み込むじゃん…!!!てなってびっくりした。
ただノンキなだけじゃなく、色んなことがあってもそれでも笑顔で明日を生きてみせるというリナの決意はまさにガウリイがリナの前で実践していることでもあり、二人の人生にいっぱいあってほしいな〜幸が!!!!(倒置法)と心から思ってしまった。
説教臭くなりすぎずに彼らのこういう生き様が結果的に読者へのエールになってるみたいで、内容のわりにめちゃくちゃ爽やかなラストだったのがすごくて本当に良かった。
そういう意味ではルビアの役割も大きかったな。
人間は弱くて愚かで、悲しいこともしんどいこともいっぱいあるけど、泥臭くても報われなくても地道に前向きにやっていくしかないという身も蓋もなさというか、独特な熱さと湿度の保たれた不思議な味わいのシリーズだな〜。
これがハードボイルドってやつなのかも!?
一部の頃のリナは超強い天才魔道士でわりとドライで何があってもへこたれない精神性の強さが魅力でもあったけど、二部のリナは年相応というか、むしろ年齢と経験を重ねることで情緒が発達したのかすごく普通の人間ぽくて(いうて規格外ですが)そのせいでガウリイの異質さが際立つような場面も何度かあったけど、なんだかんだいってリナがあんなふうに弱音を吐いたり泣いてるところを見せるのはガウリイだからなんだろうなとも思える説得力のあるコンビでした。
シリーズ通してこの二人がとにかく良いコンビだったのがかなり強い読む原動力になっていたので、素敵なキャラクター達に出会うことができて嬉しかったな。
最後の最後までミルガズィアさんは生真面目萌え萌え極寒クソ駄洒落じじいで最高だったし。
次に登場したら死ぬんじゃないかとか勝手に心配してたのがアホらしくなるほど癒やし担当枠みたいなことになってて笑った。
メフィも元気でいてほしいな。
無事な建物まで破壊するの、笑い事じゃないけど勢い良すぎて笑っちゃったよ。
リナ達からしたら嬉しくないのはそうだけど『魔を滅する者たち』(デモン・スレイヤーズ)のタイトル回収してくれるところも良かった。
二部、一部があってこそとはいえ新キャラクターがスルメだし、面白い戦闘もあったし、重ねて言うけど何より構成が巧みで本当に面白かったです。
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