城平京『虚構推理短編集 岩永琴子の密室』 (講談社タイガ)
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000374251
シリーズの6冊目で、漫画の原作として書き下ろされた短編集らしい。
以下感想というか軽めのメモ✍ネタバレもしている。
みだりに扉を開けるなかれ
サブタイトル的に今回は密室ものか~と思って読み始めたら、そこは虚構推理らしく(?)妖怪や幽霊の手によって人間のせっかく作り上げた密室トリックが台無しにされるというユーモラスな話で面白い。
わけのわからなさに恐怖して挙動不審になり逮捕される人間と、そこから妖怪たちの間で流行る密室トリック台無しゲーム。九郎と六花に八つ裂きにされるという脅し文句は効果てきめんだけど当人達に怒られて使えなくなってしまう。
「恋人が部屋に泊まって何が怖いと」
「誰が恋人だ。もしかしてお前、妖怪恋人気取りか?」21ページより引用
い、イチャついてる…!(そうかな)
鉄板前の眠り姫
お好み焼き屋さんの話。ゲストキャラクター目線で語られる推しカプの描写は健康に良い。
しかし岩永と九郎は傍から見ると怪しい事この上ない組み合わせですね。
なんで写真処分してんの!!??マジでまともな写真無いのかな。それとも何か他に真面目な理由があるのかな🤔
雨音を聞きながら眠ってしまう岩永にも不穏さが募りつつ。
『はからずも人を死なせてしまったので帳尻を合わせようと考えた親類』の生真面目さに改めて萌えてしまうなどした。
六花さんの常識人枠化が止まらないよぉ!
かくてあらかじめ失われ……
ま、ママレード・ボーイみたいな話!!!!!!
いやまあ、人生好きに生きたら良いですが……。
これもゲストキャラクターから語られる岩永の可憐な美少女評がたっぷり読めて嬉しい。
その後うちのめされるところまで含めてニッコリ笑顔。
妖怪達の間で密室トリック台無しゲームまだ流行ってるのウケました。
九郎の代わりに岩永を手伝う六花さん、気の毒だけど律儀で無茶苦茶よかった。
疲れてる岩永にちょっと値段の高いビール出してあげる六花さんマジで萌え萌えなんですが…!?!?!?
スネコスリの回とかもすごい好きなんだけど、もし私が岩永と九郎のカップルにハマっていなければ「岩永と六花さんのバディ探偵ものを一生読ませろ!!!!!!!」て大暴れしていたと思うので、二人の話がまた読めて本当に嬉しい。
美矢乃と昴はこれからもまあ仲良くやっていかれるといいね。
怪談・血まみれパイロン
「幽霊の仕業だ!」←そんなのいるわけないだろ
「狸の仕業だ!」←な~んだ狸かあ
「狸の幽霊の仕業だ!」←ひ、ひえ~~~!!
落語回。すごい面白くて朗らかに笑った。
三角コーンにそんな色々な名前があるとは知らなかったな。
「そんなに私が危険と思うなら、パイロンでも立てて囲えばどうです? まあ、先輩のパイロンは私の中に立ててもらって」←下品すぎて最高(最悪なセクハラをするな)
飛島家の殺人
一番長い話だったかな?ていうかこのシリーズってバイタリティあふれる強かな女傑っぽい人が多くて良いよね。
なので、ベールのオチがめちゃくちゃ好き。アガサ・クリスティみを感じた。
「ただ全てを投げ出そうにも、龍子さんは力を持ち過ぎていました。理由もなくいきなり投げ出しては、それこそ資産も人望も全て失います。家族や周囲の人も必死に龍子さんを地位に縛り付けようとするでしょう〔略〕」
216ページより引用
えっこれもアナザー岩永の話をしている……???(スリーピング・マーダーの音無澄を岩永のアナザーバージョンだと思っているオタク)
そんでもって雨の降る中だし…。
それはそうと読み応えがあって面白かった。
ちょうど今アニメで電撃のピノッキオ編をやってるんだけど、個人的に虚構推理の妖怪とか幽霊が絡まってくるヘンテコな構図と絵面がおもしろくて好きなので、今回の短編はどれもあんまりそういうヘンテコな絵面が無くてちょっと寂しかった。
だから狸の話がすごく楽しかったのかも。
どちらかというと本格ミステリっぽさの濃度が高かったね。
多重推理ものは読んでるときは面白いんだけど、読み終わってしばらく経つと結局どの推理が正解だったのか、どういう事件だったのかすら忘れてしまいがちなので今回もきっとそうなると思う。
次はもっと怪異が関わってくるヘンテコなお話も読みたいな。
岩永と九郎のイチャイチャも控えめだったけど、岩永と六花さんのバディが見れたので満足。
でもやっぱ推しカプに萌え萌えするタイプの小説として読んでいるカップリングのオタクなので、岩永と九郎がイチャイチャしてるところも勿論いっぱい見たいです!!!!!
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