参照先の記事で私は「思想やイデオロギー、政治的主張などのために物語があからさまに奉仕しているものも扱い方や内容によってはわりと受け入れられる」みたいなことを言ってるので完全にダブスタなんですけど、ガチャやソシャゲのために物語とかキャラクターが奉仕しすぎて設定や世界観が損なわれたように感じられてしまうことを心の底から嫌だと思っています。
でも「ソシャゲで物語とキャラクターが資本主義社会に奉仕してるのヤダ……😭😭😭」てなるのは『モモ』の読み方としては一周まわって正しい気もする(そうかな)
“ 「わかったかね、かんたんなことなんだと。つぎからつぎといろんなものを買ってくれば、たいくつなんてしないですむ。でもひょっとするときみはこう思うかもれないね、完全無欠なビビガールにありとあらゆるものがそろってしまう日がくる、そうしたらやっぱりたいくつしてしまうかもしれないって。だがね、その心配はないんだよ! つまりね、ビビガールには、おにあいのなかまがいるんだ。」
こう言ってトランクからもうひとつの人形をとりだしました。それはビビガールとおなじ大きさで、まったくおなじに完全無欠な人形でしたが、ただこっちは若い男でした。灰色の紳士はそれを完全無欠なビビガールとならべておいて、説明しました。
「これはビビボーイだよ! この人形にもやっぱり、たくさんの付属品がある。そしてもしこれにもあきてしまったら、こんどはまたビビガールの女友だちがいるんだ。その人形にも、彼女だけに合う専用の持ちものがある。ビビボーイにも男の友だちがいて、それがまた男と女の友だちをもっている。どうだ、これでわかっただろう。もうけっしてたいくつするなんてことはいらないんだ。いくらでも新しいものがあるんだから」”
〜ミヒャエル・エンデ 著/大島かおり 訳 『モモ』(岩波少年文庫)より引用〜
“ いまではもちろん、いぜんのようにたえず新しい話のたねを考えだすことなど、とっくにあきらめていました。そんなひまはないのです。そこで、思いついた話のたねをうまくやりくりして、経済的につかうことにしました。たったひとつのたねから、五つものちがう話をこしらえあげることだってあります。
でもこうやってみても、ますますふくらんでくる需要にはまだ追いつけないという事態になってきました。そこである日、ジジはゆるすべからずことをしてしまいました。モモだけのためにつくってあった物語のひとつを、話してしまったのです。
でもこの話もほかのとどうよう、みんなはよく味わいもせずのみこんで、またたちまちわすれてしまいました。そして、あとからあとから話を要求するのです。ジジはすっかりこのめまぐるしいテンポにまきこまれて、立ちどまって考えなおすいとまもなく、モモのためだけにとっておいた物語をつぎつぎと話してしまいました。そしてついにさいごの物語を話してしまったときには、きゅうにじぶんのなかがからっぽになり、もうなにひとつ考えだせなくなっているのを感じました。
でも、成功に見はなされるのがこわくてたまらなかったジジは、こんどはいままでの物語をぜんぶもういちど話すことにしました。ただ新しい題をつけて、内容をちょっぴり変えただけです。でもおどろいたことに、これに気がついた人は、ただのひとりもいないようでした。いずれにしろ、これで注文がへるようなことはおこらなかったのです。”
〜ミヒャエル・エンデ 著/大島かおり 訳 『モモ』(岩波少年文庫)より引用〜
めちゃくちゃソシャゲの話じゃない!!??
『モモ』、私は2022年の1月に初めて読んだんだけど、めちゃくちゃソシャゲの話に読めちゃったんだよな……。
で、同年3月に映画『ゼイリブ』も見てて、短絡的な頭なので「資本主義社会、最悪!!!!!!」ってなってた。
せっかくなので(?)ゼイリブの感想ログを以下に収納しておきます。
■2022年3月10日
ゼイリブ、一部の特権階級や金持ち権力者が人間でありながら貧困層の人達を奴隷として侵略者に売って自分達だけ美味しい思いしてるの侵略者よりも嫌すぎるんだけどめちゃくちゃリアリティがあってこんなリアリティ感じたくなかったよ〜!になった
ゼイリブとモモ、どちらも腐った資本主義社会に警鐘を鳴らす話なんだよな……あと支配者や侵略者が「考えるな」「服従しろ」「金は神だ」というメッセージを送ってて、それを受けた人類が奴隷として世界を消費しながら消費されてく様が今にも通じるの本当怖い
でも「地球が侵略されているという『世界の真実』に気付いた一部の人達が家族や友のためレジスタンスとして権力や暴力に立ち向かい戦う」映画でもあるので陰謀論者の人なんかは「これは…まるで自分たちの戦いをえがいた映画だ…!」とかいって感動したりするのかもな…みたいなことを勝手に心配した
ゼイリブが陰謀論者に変な勇気を与えていませんように……

※コメントは最大10000文字、5回まで送信できます