ウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』感想ログ

『ロリータ』を読んでいた時の記録です

■2024-05-14

この前見た『別れる決心』に大変心を抉られたので『ロリータ』を読むことにしたんだけど(前後の繋がり?)、分厚いし重たいし字がいっぱい印刷されているしで怯む。読めるのかな…

>“ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。”
ウラジーミル・ナボコフ著『ロリータ』11ページより

初っ端からトバしてるんだけど、「我が腰の炎」の元ネタってロリータだったんだ……!?

主人公のビジュアルがなんかすげ〜美男子らしくて、「イケメンだから女にも苦労したことないんだよね」的な描写にも結構な文字数が割かれてるんだけど、そもそも「信頼できない語り手」なのでフーン…てかんじだ。客観的な視覚情報が欲しいよぉ…!!!

ロリータ、主人公がカモフラ目当ての結婚相手に望むことが

①癒やしを与えてほしい
②立派な家庭料理を作ってほしい
③肉壷でさえあれば良い

って謙虚なことしか言ってないらしいんだけど(どこが謙虚やねん)、なんだかんだで妥協しまくった上に女には愛人がいて結局別れることになってるのウケちゃった。おもしれ〜小説


■2024-05-15

『ロリータ』、ヒロインであるドロレスが初めて登場したシーン、主人公の受けた衝撃がでかすぎて、今までで一番意味わからなかった。
暫く読み進めていたらいつの間にかどうやら「ターゲット」が登場しており主人公は彼女にメロメロで、私は「これ誰!?いつ出てきた!?まさかさっきのトリップシーンか!?」てなってた。

初登場シーン、急に出てきた「ロー」という単語がドロレスという名前であることも、ドロレスがヘイズの娘であることも伝わってこなくて、ただただ主人公のオッサンがでっかい衝撃を受けて過去の美しい思い出にトリップして王子様とお姫様みたいなファンタジー物語を脳内で語りながら「素晴らしい!素晴らしい!」とか言い始めたので怖っ…………!!!!てなった。
主人公の独り善がりさがよく伝わってくるものすごい出会いのシーンだったんだな…。

愚かな夢主などによる身勝手で醜い執着心や支配欲なんかを詰め込んだ独り善がりな最悪一人称文章をたまに捏ねるんだけど、今のところ『ロリータ』はかなり自分の目指す書きたいものの理想のひとつだな…

ファム・ファタールとか「魔性の何々」とか、大抵の場合、相手も普通の人間でそれぞれ普通に生きてるだけなのに、認識の歪んだ奴ら(殆どが自身の持つ特権性に無自覚だったり権力勾配の高いほう)が被害者ぶって自分の身勝手な破滅を相手のせいにしてるだけという前提が共有されていない世の中がしんどいので、あくまでも「信頼できない語り手によるひとり善がりの独白」としてお出しされるフィクション破滅物語は逆に好きなんだよな。

ファム・ファタールとか魔性の何々、いうてみんな本当は破滅した側が勝手に破滅しただけだとわかってる上で「良くない言葉」としてふざけて言ってるだけでしょとか思ってたけど、インターネットのせいでそうじゃない人達(本気の人達)が大量に可視化されたのでより一層厳しくなってしまった。未成年者相手にまで本気でそういうことを言う大人達、マジで無理

この人またファム・ファタールの話してる

『ロリータ』の主人公、小児性愛者だと思うのでまあ本人は切実なんだろうし振る舞いにギリギリセフトみたいな部分はあるけれどターゲットであるヘイズ母子にはまだ伝わってないっぽいから心の中に留めておくだけならまあ………うーん…という感想だったんだけど、“娘に好き勝手に手出しできる父親という立場”を得るためにドロレスの母親のプロポーズを受けやがったのでなんかフェーズが変わったな……?てなってる。

萩尾望都の『残酷な神が支配する』みたいな話になったらどうしよう〜〜〜!!!


■2024-05-17

『ロリータ』、第二部に入ったんだけどドロレスの受けている性加害と虐待が本当に酷くて涙出てくる。

一人称視点で主人公がずっと自分に酔い痴れてるからそれごと鵜呑みにしてるのかもわからないけど、起きている内容に対して「Win-Winの関係」とか「ロリータが誘惑した」とか「なんだかんだで合意だった」とか言うやつは読解力がカスでなければ犯罪者予備軍じゃないの…!?!?惨すぎる…可哀想だよ〜………

『ロリータ』、ドロレスがあまりにも普通のどこにでもいる保護が必要な「子ども」でしかなくて、本当につらい………予想以上につらい読書になっている…

好奇心旺盛で世間を舐めてる愚かな子どもが身近な大人にワガママ言ったり甘えたら「誘惑」になるのか?そんなわけないだろ……!!!!!ていうか『ロリータ』の場合、主人公は明確に立場と権力を利用してドロレスを脅迫して関係を迫ってるじゃん クソ野郎〜〜〜〜〜!!!!!💢💢💢💢ナボコフすごすぎる

ロリータ(世間の感想にキレたところ)

①キャンプ先で出会った同年代の男の子と友だちの女の子がこっそり秘密の性行為に及び始めて、興味津々&好奇心旺盛だったドロレス(あんまりしっかり性教育受けてないっぽい)も混ぜてもらい三人でセックスして遊ぶようになった←ウーン、教育的には良くないことだけどまあそういうこともある…まだ分別のつかない子ども同士のことだしな…きちんとした性教育を受けて今後は気をつけましょう。

②イタズラっ子のドロレス「パパにも男の子にしたのと同じことしてあげようか?楽しいよ!(←よくわかってない)」
主人公「(非処女だったのかよショックすぎる)ああ、どんどんやってくれ」←大人は責任持って止めるんだよ!!!!!!!!何が「誘惑してきたのはロリータのほう」だよ!!!!!!!

『ロリータ』、「信頼できない語り手」による一人称小説なのに、主人公の下す評価を鵜呑みにすることあるか!!??アホ!!!!!! キレすぎだろ

あまりの酷さに「これを読んでこんな感想になる奴は間違った読み方してる!!!!バカ!!!!」的な感情が思いっきり飛び出してしまった。レギュレーション違反でした


■2024-05-21

ナボコフのロリータを読了して「………………………………」てなってる気持ちを上げるため、軽く読めそうなエッセイ的なやつをと思って手に取ったのが一度きりの大泉の話なのミスにも程がある めためた重かったよ〜


■2024-07-15

マジでナボコフのロリータって、世間ではオシャレな年の差CPロマンス小説なのか……?怖…


■2024-09-26

今年初めてナボコフの『ロリータ』を読んで、本編もエグかったのに世間の感想でわりと年の差ロマンス小説扱いしてたりドロレスを魔性の女みたいに言ってるやつとか読んじゃってめちゃくちゃ気持ちが沈んだんだよな…


■2024-11-13

ナボコフの『ロリータ』はすごすぎるけど、ドロレスをファム・ファタールとかいって「子どもでもやはり女は女(マイルド表現)」みたいなふうに評する感想とか見てグエー!!!!!!てなったから怖い(世間の意見に左右されすぎる)

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