モノクローム・ロマンス文庫二冊目。
田舎町で商店を営むゲイの主人公(カミングアウト済)と毒父親持ちの有害男仕草ホモソ警察官CP。王道〜〜〜!をメチャ丁寧にやる。リバがあります!🥳ヤッター!
「ロング・ゲイン~君へと続く道~」
マリー・セクストン 著 一瀬麻利 訳
https://www.shinshokan.com/monochrome/coda.html
心理描写とかエピソードの立て方とか絡め方がめちゃくちゃうまくて丁寧で読みやすい〜!
マジでロマンス小説のお手本てかんじだった。
出てきた伏線みんな回収する(それはそうだろ)小説が上手い。
現代ものだからか固有名詞みんなカタカナでも翻訳も読みやすかった。
すごく上手いんだけど好きか嫌いかでいうとそんなに好きではないんだけどリバ展開あったのでものすごく笑顔になってしまった。
時代はいつが舞台なんだろうと思って調べてみたら原著の「Promises」は2010年発行とのことでなるほど全体的にちょっと古いかんじがするわけだと納得した。日本語訳が2015年発行らしい。
同じような田舎町を舞台にしたゲーム「Stardew Valley」の初リリースが2016年で、スタバレは未婚で成人で恋人とか好きな人が他にいないキャラクター相手なら性別問わず結婚できるし子供も迎えられるんですよね。日本は2021年にもなってそんな気配ほぼ無いのウケるな……(全然ウケない…)知らないだけであるのかな〜…風花雪月は惜しかったんだよな……(ベレト先生でディミトリくんと結婚できなかったこと根に持ってる)
スタバレ、ひぐらしと続けてクソ田舎を浴びて乱れていた情緒がようやく回復のきざしを見せてたけどこれも大概クソ田舎ものなんですよね……ゲイの主人公がそれを理由に差別的で偏見にみちた不当な扱いを受けるたびにこれだから人類は駄目…!!てなってキレてたんだけど主人公が集落の人間にとって普通に無害だった頃は感じの悪かった人々が、主人公に実は「男らしさ」があったりヒーロー的な行動を取れる、集落にとって有益な存在であることがわかってきた途端みんなが受け入れてくれるムードになったのが主人公の頑張りによる感動的なエピソードなのかもしれないけど「ケッ!!!!!!」てなっちゃった。
あと警察官…マットの奴がさ〜〜〜毒父親持ちであることや警察官であるという背景を踏まえた上で個人的な好みとして好かねえ〜〜〜〜〜!!!キャラクター造形だっただけでストーリーとしては親を捨てて新しい家族と幸せに暮らす話なので好きは好きなんだよな。
マットがマジで後半なっても盛り返せないレベルでポイント下げまくってただけで……。
兄嫁のリジー、本人はメチャ魅力的なキャラクターなんだけど生まれた子供にジャレドの名前をつけたりジャレドとマットの二人の仲を応援したり全体的にあまりにも便利に使われすぎでは〜?ともちょっと思ったけどマットのセフレ女性のほうが扱い酷いしめちゃめちゃ可哀想すぎて霞んでしまった。
マットこいつ本当に駄目だわ………主人公に対しても赤ちゃんやんけ……になってしまい…しかし親があれで…抑圧がヤバで…ホモソ警察官で……と考えるとそれはそれでわかるので巧いんだよな…好きじゃないだけで……。
ジャレドのセフレの子、出番あれだけなのに挿絵まであったの可愛いもんな…わかる…。日本の商業BLだとこういう当て馬的で魅力的なポジションのキャラクターってスピンオフで幸せになるパターンじゃないですか?幸せになってほしい。
ジャレドの一人称小説だからついついジャレドに肩入れしてしまってマットてめえコイツこの野郎になっちゃうんだと思うんだけどマット視点だと結構雰囲気変わるかもしれないなということも考えていたけど、それにしたって自分に気があることわかってる女性をわざわざカモフラージュのためのセフレにするのは「…………」なんだよな……その後マットへの嫉妬がおそらく強めの引き金になって元夫に殺される展開も含めて……(ジャレドのほうのセフレは情もある上で完全に割り切った理解ある関係性だったのと比較するとますます……)ひどすぎる…。
あ、兄嫁リジーだけでなくバイトの高校生リンゴくんとかも良いキャラクターだったな!可愛かった。課外学習パートとてもよかったです。それだけに警察官が乗り込んできたのウワアー…だしマットもいるの最悪~~~だし…。
ジャレドは家族にものすごく恵まれててマットはその逆で、愛する家族のいる好きな土地から追い出されたり自ら出ていく結末じゃないのがこの話の良さでもあると思う。
でもそれは臆病になってたジャレドが自分で自分の居場所を作ったからであり、それはマットに背中を押されたからできたことでもあるんだよね……う~~~ん!!!
なんかそういう説得力に長けてて小説がうま!!!てなるんだよな…。
マットの可愛いとこはジャレドの体に負担がかかるのを厭うて性行為を最後までするの乗り気じゃなかったけど自分がボトムになったら死ぬほど気持ちよくておまえもいつもこんなに気持ちよかったのか!?なら良かった〜!とか言うところ。
でもあれ身体的な負担だけでなく「男として」「下になること」はプライドに傷がつくと思ってるマッチョ的な感情の表出でもあったように思えるので本当……。
対するジャレドはマットに一目惚れしてからわりとかなりの頻度で肉欲目線が差し込まれてるのでこの二人のバランスが良いというかマットのこと好きでもないけど嫌いにもなれないんだよなみたいな……いや好きじゃないんだよな全然…。
でも唯一無二の同性の親友ができたと思ったら相手が自分に抱いてたのは友情じゃなくて劣情だったというのマット目線だとつらいものもあるけどそれにしたってジャレドに甘えすぎだと思う(いやこれジャレドの一人称だからそう思うのかな~!?)
ホモフォビアやばすぎの実は本人ゲイだったという展開含めてなんだかな~とも思うし、セフレ女性の好意も利用してたし、いやでも一応双方成人済なので一方的な搾取関係ではありませんし…みたいなツッコミは入ってたし、友達にしても恋人にしても人の心はままならない……みたいな…。うーん!ロマンス小説!!というかんじ。
一応シリーズものの一冊目とのことなので二冊目も読む予定です。読みやすくて面白かったので。
シリーズといいつつ独立してて主人公とかは全然別らしいけど楽しみ。
翻訳という手間がかかる分、好き嫌いはあってもシンプルにつまらない!!!みたいな話は無いのかもしれないなモノクロームロマンス文庫。助かりますね…。ありがとう…。
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