虚構推理『電撃のピノッキオ〜あるいは星に願いを〜』をアニメで見返したら、愛する夫と子どもを早くに亡くし、生活に困ることはなくてもずっと独りで生きてきて「自分には街のために体を張るような使命があるのかもしれない」と勝手に思い込んでいた多恵さんもまた桜川九郎のアナザーであることがわかりやすくなってた気がする。
いや私がそういう目で見ていたからというのもあるんだろうけど。
ピノキオ繋がりもあって『星に願いを』なんだろうけど、九郎の凡庸で尊大な願いについても思いを馳せてしまう。
個人的に『スリーピング・マーダー』の音無澄は岩永琴子のアナザーなのでは?と疑っているので(父親の音無伝次郎が『秩序』ポジションなのかな~とか)ここらへんもアニメで見返したらまたなんか向き合い方がわかるかも!?と楽しく見ている。
アニメ、セリフ詰めっ詰めなので声優さんすごいな~!
岩永と九郎のUFOキャッチャーデートの絵がずっと面白くて良かった。
可愛い~可愛い~~~!
虚構推理『逆襲と敗北の日』ネタバレ(読んだ当時の感想と言ってることはあまり変わってないです)
「柊のため」とか格好良い理由をつけつつ、実際はサークルの”みんな”と同じように柊という女にアプローチをしなければ「逃げた」と思われ、見下されたり仲間外れになってしまうという非常にホモソーシャルな理由で「挺身」「愛」「自己犠牲」だのと言っていた男達はおそらく岩永を守るために体を張っている九郎の対比になっていて、キリン自体も早くに死にそうな岩永と、死ねない体の九郎と重ねられている。
引用
https://a.co/5EvWVl6
同じ巻に収録されている短編の犯人は「自分には崇高な使命がある」と信じ込んでいた多恵さんの、たちの悪い再演であり、何より九郎のアナザーだと思われる。
引用
https://a.co/j7gAzUK
本当にここの構図が意地悪くて良すぎる。意地の悪い構図を書くということは、エゴと傲慢さに自覚的ってことだもんな…。
桜川九郎は自分の行動に関して岩永への愛だ自己犠牲だ献身だ挺身だなんだとは口にはしないけど彼の言葉と行動は………、というのが読者には丸見えなので、なんかもう恥ずかしいくらいの気持ちになってきちゃった!!!!
九郎本人もそれらを愛とか恋とは思っていないわけで、自己評価もえげつないし、本当にむちゃくちゃハードボイルドなんだよな…。
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岩永が即物的な欲望を九郎にぶつけるの、端的にセクハラだし性加害なんだけど、不死の化け物みたいな男の子種をゲットして次代の知恵の神に据えさせるように利己的な秩序(仮)に操られてんのかなあ!?とか、でもスリーピング・マーダーと雪女シリーズのアレもそういうことだよな……みたいな想像をして遊んでいる。
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